Text Scoreはテキストで記述した演奏命令に従って演奏を行うWebアプリケーションです。
以下のような機能があります。
なお本Webアプリケーションは科学へジャンプ・サマーキャンプにおけるワークショップを念頭に開発しました。そのため画面読み上げソフトを用いた操作やパソコン操作に不慣れな利用者を想定し、画面上の要素やナビゲーションをその場で必要な最低限のものに絞っています。
Text Scoreは以下の環境で動作を確認しています。
画面読み上げソフトはJAWSおよびNVDAでの動作を確認しています。PC-Talkerでも利用できることを想定していますが動作確認が不十分ですので、問題がありましたら開発者までご連絡ください。 その他のPC用ブラウザおよびモバイルブラウザでも利用できる可能性があります。
「お試し演奏」を使うと以下で説明する曲や楽器といったことを考えずに、とりあえず音を鳴らしてみることができます。
Text Scoreにログインしたら「お試し演奏」を選びます。するとすぐに楽譜の入力画面になります。入力したら「再生」を押すと楽譜が再生されます。
入力の仕方は次以降で説明する楽器の追加等の項目を参考にしてください。この画面では楽譜の保存はできません。
Text Scoreを用いて演奏命令を入力し、演奏させるまでの操作を説明します。詳細については画面詳細説明を参照してください。
Text Scoreにログインしたら「作曲開始」を選択します。すると「曲の作成」画面に移動します。
曲の操作画面で「楽器を追加」を選択します。楽譜の編集画面に移動します。
まず「楽器」欄でお好みの楽器を選びます。ここでは「Acoustic Grand Piano」とします。
「入力ガイド」欄で以下のように操作して演奏命令を入力してみます。
これで「楽譜」欄には以下のような演奏命令が入力されます。
c4 48
g4 24
e4 24
c4 96
確認したら「保存」をクリックして演奏命令を保存します。
次に「再生」をクリックします。「ドーソミドーーー」というメロディーが再生されるはずです。
入力された演奏命令について少し説明します。「c4」「g4」などは音符で、最初のc, e, gはそれぞれド・ミ・ソを、次の4はオクターブの番号を示します。オクターブの番号は0から8まであります。 次の48, 24という数値はステップで、「次の音を鳴らすまでの時間」を示します。48が基準となり、四分音符の1拍に当たります。24はその半分の八分音符、96はその2倍の二分音符です。
ステップはある意味リズムを指定するものですが、入力ガイド欄には他に「長さ」もあります。これは音を伸ばしている時間で、鍵盤を押している時間に相当します。長さとして「-」を選ぶと、ステップと同じ時間だけ音を伸ばします。
ステップと長さを組み合わせていろいろなパターンを作ることができます。たとえばステップを0とすると次の音までの時間が0となり、結果二つの音を同時に鳴らすことができます。
「曲に戻る」をクリックして曲操作画面に戻ります。続いて「ドラムを追加」をクリックして楽譜編集画面に移動します。
今回は入力ガイドを使わず、楽譜の入力欄に以下のように入力してみましょう。
(
36 12
38 12
38 12
38 12
) 3
49 48
入力したら「保存」をクリックし、「再生」を押して演奏させてみましょう。
数字で始まる各行は打楽器の一つの音に相当します。数値はガイド欄の「打楽器」により調べることができます。この例では36(バスドラム1)、38(アコースティックスネア)、49(クラッシュシンバル1)を利用しています。 二つ目の数字はステップで、12は1/4拍48は1拍を示しています。
「(」は繰り返し範囲の開始を示します。また「)」は繰り返し範囲の終了を示します。「)」に続く数字で繰り返し回数を示します。この例では四つの打楽器音からなる1拍のリズムを3回繰り返した後、シンバルを鳴らしています。
「曲に戻る」をクリックして曲操作画面に戻ります。
ここで「再生」を押してみましょう。先ほど入力したピアノとドラムが同時に演奏されることがわかります。
このようにしてText Scoreで曲を入力・演奏することができます。演奏命令の詳細については演奏命令解説を参照してください。
管理者が設定したログインIDとパスワードを指定してログインします。 ログイン状態はブラウザを閉じても一定期間記録されます。必要に応じてメイン画面の「設定・ログアウト」よりログアウト操作を行ってください。
ログイン後の画面で、作成した曲の一覧が表示されます。ここから新しい曲の作成を始めることができます。
入力した楽譜を好みの楽器で演奏して試せる画面です。Text Scoreにまだ慣れていない時や、曲を作っていて何か試してみたい時に利用できます。
操作は楽譜の編集画面とほとんど同じです。違いは以下の点です。
メイン画面から「作曲開始」を押した場合、またはすでにある曲から「曲情報の変更」を押した場合に表示されます。
変更したら「保存」を押すことで設定が反映されます。
作成した曲を再生したり各楽器の編集や新しい楽器の追加を行う画面です。
演奏命令を編集し、演奏させて確認することができます。
なお、楽譜欄を空にして保存することでそのトラックを削除することができます。
曲操作画面から「その他の機能」を選択した場合に表示されます。
現在以下の機能が利用できます。
Text Scoreで利用できる演奏命令を解説します。楽譜の入力欄にこの演奏命令を用いたプログラムを記述することで演奏させるのがText Scoreの機能です。
一つの音符は入力欄の1行で書きます。「音符」、「ステップ」、「長さ」、「強さ」の組み合わせです。後ろのものほど省略できます。
休符を指定したい場合には音符を「z」と書きます。
なお音符の部分は0から127の数値でも指定でき、c4が60になります。これは主にドラムの場合に用います。番号と打楽器の対応はMIDIのGM規格による定義に従います。Text Scoreでは入力ガイド欄で確認するのが簡単です。
例1 (ドレミ)
c4 48
d4 48
e4 48
例2 (ドミソの和音)
c4 0 48
e4 0 48
g4 48 48
「(」で始まる行と「) 数値」の行で挟まれた範囲を「数値」の回数だけ繰り返します。
例1 (ドドドーを16回繰り返し)
(
c4 24
c4 24
c4 48
) 16
例2 (ドドドドドーを16回繰り返し)
(
(
c4 12
) 4
c4 48
) 16
演奏の一部をまとめて名前を付け、それを後から何度も呼び出すことができます。
まず「name (」という行を書きます。ここで「name」はアルファベットで始まる、かつ音符ではない名前で、どんな内容かわかるような名前にします。
その後に必要な演奏命令を書きます。
最後に「)」だけの行を書きます。ここまでがマクロブロックになります。
マクロブロックを書いただけでは何も演奏されません。実際に演奏するには「name()」という行を書きます。ここで「name」は呼び出したいマクロブロックの名前です。
使い方は例を見るのが早いでしょう。
例 (C和音とF和音の組み合わせ)
code_c(
(
g3 0 48
c4 0 48
e4 48
) 2
)
code_f(
(
f3 0 48
a3 0 48
c4 48
) 2
)
code_c()
code_c()
code_f()
code_c()
演奏命令にはこの他に、細かい設定を変更するコマンドがあります。
たとえば
shift 2
と書くとその後に続く音符を1音(2半音)ずつ高く演奏します。
以下に一覧を示します。
ピッチベンドは本来の音符で示される音より少し高い音、低い音を出すための機能で、一般的にはシンセサイザーの鍵盤左側にあるレバーで操作します。 Text Scoreではどれくらい高いか低いかを数値で指定します。細かく並べることでギターのチョーキングのような効果を出すこともできます。
pbコマンドは変化の幅を-64から64の合計128段階で指定します。0なら元の音、-64なら1音低く、64なら1音高くなります。-32, 32ならば半音です。 二つ目の数値を指定すると「次の演奏命令を処理するまでの時間」になります。これを利用して細かく変化する音を作ることができます。
レイをいくつか示します。
次のように書くと4分の1音高いドを演奏します。次の音に影響を与えないようにpb 0
で元に戻しています。
pb 16
c4
pb 0
次のように書くと二分音符の長さ音を伸ばしている間に少しずつ音を高くしてドからレまで変化します。シンセサイザーの鍵盤を押しながらベンドレバーを徐々に上げているのと同じです。
c4 12 96
pb 8 12
pb 16 12
pb 24 12
pb 32 12
pb 40 12
pb 48 12
pb 56 12
pb 64 12
pb 0
Text Scoreに関する要望は以下までご連絡ください。
最終更新: 2022年09月18日